活動の紹介

専攻科論文

飼い主とペットは似るのか、そこから見える問題行動と解決策

ヤマザキ動物看護短期大学 専攻科
荻田彩

-概要-

問題:
飼い主とペットが似ているという話は昔から言われており、研究もされている。飼い主とペットは似ているという視点で行われた研究では、外見において飼い主が自分の特徴に似た犬を好むといった研究結果が報告されている。
そこで今回は外見のみならず性格や行動といった内面的要素においても似るのかを加えて調査した。
動物病院などの現場においても神経質な飼い主の犬は神経質であるといった声を聞く。このように内面的要素が飼い主とペットの間で似るという報告を基にそれが問題行動に繋がる要因になるとすれば、ペット(主に犬)の問題行動の解決策を新たな視点で見つけ出すことが出来るのではないかと考え調査検討を行った。
方法:
本調査では、ヤマザキ学園職員、ヤマザキ動物看護短期大学在学生、ヤマザキ動物看護短期大学学園祭来場者、一般家庭の飼い主にアンケート協力を依頼した。また、飼い主とペットの写真を用いた実験も合わせて行った。
結果:
アンケート調査では、飼い主自身がペットと似ているとの回答数が多い結果となった。これは性格や行動などの内面的要素から判断したのではないかと推測した。そこで、飼い主とペットの性格についてアンケート調査を行い点数化し、レーダーグラフを用いて比較を行った。その結果、性格が類似していると思われる飼い主とペットが多く見られた。そのうち、ペット(主に犬)に問題行動があると回答した飼い主に共通して多く見られた特徴は「短期」「神経質」「頑固」「心配性」といった性格的短所であった。その内容においても、神経質気味や不安からくるものと推測されるものが多かった。これらの犬は、飼い主の様子を常に感じ取りながら生活していると思われる。このような場合は、飼い主がペットに対して安心感を与えるように心がけることが問題行動解決に繋がる要因であると考えられる。外見が似るのかを調べるために行った飼い主とペットの写真を用いた実験では、予想していた結果は得られなかった。
考察:
外見において、自分の特徴に似た主を選ぶことにより飼い主とペットが似ていることが考えられる。今調査においても長髪でウエーブがかかっている飼い主はマルチーズやトイプードルを、短髪の飼い主は立ち耳の種を飼っている例が見られた。また、体の大きい飼い主の飼っているペットは肥満気味であるという例があった。内面においては、アンケートから集計したデータをレーダーグラフにて検討した結果、飼い主とペットの性格や行動などの内面的要素で似ている例が多くあった。しかし、今回の調査は全て飼い主にアンケート協力を依頼した為、飼い主の主観での回答となり、客観性が全て保障できているわけではない。実際に第3者の判断を取り入れてみたところ若干の誤差が生じた。このことから、今後このような調査を行う場合には第3者の判断が必要であると考えられた。問題行動解決策の糸口を今後も検討していきたい。

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